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【若き日のアーサー・コナン・ドイルの日記】
アーサー・コナン・ドイルが船医として捕鯨船に乗り込み、北氷洋(北極海)に赴いた時の記録。後のシャーロック・ホームズ・シリーズをはじめとするさまざまな創作の片鱗をうかがわせる記述や豊富な挿絵が含まれている。挿絵はオールカラーで収録しているが、もともと白黒で描かれているものが多い。
名門校エディンバラ大学医学部に入学したアーサー・コナン・ドイルであったが、実家の経済状況が良くなかったせいでお金が必要であった。21歳のドイルは捕鯨船に乗り込んで船医として働くことにした。捕鯨航海は1880年2月末から8月中旬までの7ヶ月に及ぶ。
イヌイットとの出会い、船上における読書の感想、北氷洋(北極海)に落下した冒険譚、生々しいアザラシ猟やクジラ漁、クリオネの飼育、船員との交流、海上での死などが含まれる。こうしたさまざまな経験の中でドイル青年は成長していく。
捕鯨に関する用語や海事用語など一般に馴染みのない言葉にはできるだけ訳注を付した。また登場する書籍や作家、ドイルが引用している語句についてもできるだけ訳注を付した。また読者の理解を促進するために全体の航路を示した地図とシェトランド諸島の地図、参考写真などを収録した。